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今年3月に起きた東日本大震災は、巨大な津波を伴い、未曾有の大規模災害となりました。地震・津波による直接的な被害から、土地・建物の権利関係(水没・流失・倒壊など)、失踪者の財産管理、失業者の雇用、震災に乗じた詐欺などの犯罪行為、二重債務問題など様々な法律問題が生じており、また今後も継続していくと思われます。
本講演では、現地で実際に被災者と接し、法律問題に取り組まれている仙台弁護士会会長・森山博弁護士をお招きし、現地の法律相談の内容と傾向、およびその解決に向けての提言などについて講演していただきます。
また、17年前に甚大な被害をもたらした阪神淡路大震災について、当時兵庫県知事として復興に尽力され、また現在もひょうご震災記念21世紀研究機構理事長としてご活躍される貝原俊民元知事をお招きし、当時の震災でどのような問題が生じたのか、また、いかにしてそれらを解決し復興を遂げたのか、さらに震災を教訓とした新たなまちづくりという観点も含めて講演していただきます。阪神淡路大震災との比較の観点から、現在顕著な課題とその対応について検討を試みます。
さらに、東京大学法学政治学研究科・河上正二教授をお招きし、森山氏、貝原氏の講演を踏まえたうえで、民法学者の視点から、これらの震災から生じる問題に対して、法律に何ができるのか、またその限界について講演していただき、復興にあたっての課題に関して、法律的な側面から検討を加えていきます。
震災によって生じた問題について、法律がすべて解決できるわけではありません。しかし法律を用いて出来ることも決して少なくありません。法的な観点から震災を捉えることで、復興へのひとつの視点を提供したいと考えています。
日時: 2011年11月26日(土) 13:45~15:45講演
場所: 東京大学駒場キャンパス13号館1323教室 地図
河上正二(かわかみ・しょうじ)氏:民法学者。東京大学大学院法学政治学研究科教授。
貝原俊民(かいはら・としたみ)氏:ひょうご震災記念21世紀研究機構理事長。元兵庫県知事。阪神淡路大震災当時、兵庫県知事として災害対策の指揮を執った。
森山博(もりやま・ひろし)氏:弁護士。仙台弁護士会会長。
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普段、講義で学ぶ学問としての法を離れ、「実際に使われる」法にフォーカスします。金融商品取引法とそれに関連するテーマを取り上げ、実務の最先端で活躍されている3名の講演者をお招きします。
松尾先生からは「金融商品取引法の外観およびインサイダー取引について」、吉村先生からは「投資銀行のコンプライアンスについて」、太田先生からは「M&Aについて」という演題でお話をいただきます。
日時: 2011年10月20日(木) 14:00~講演
場所: 東京大学本郷キャンパス法文1号館22番教室 地図
松尾直彦(まつお・なおひこ)氏:弁護士。西村あさひ法律事務所カウンセル。東京大学大学院法学政治学研究科客員教授。金融庁において金商法等の立案に関わる。
吉村隆(よしむら・たかし)氏:ゴールドマン・サックス証券コンプライアンス部門統括マネージングディレクター。
太田洋(おおた・よう)氏:弁護士。西村あさひ法律事務所パートナー。
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法律相談所では、毎年1回、都外に出て2泊3日の日程で移動相談を行っています。その趣旨は、普段の法律相談では大学近辺の方々にしか提供することが難しい法律相談を、所員が赴いて行うことによって地域社会への貢献を実現しようというものです。今年の移動相談は神奈川県の相模原市と小田原市で行います。法律関連(刑法・税法を除く)の問題に対し、法学部を中心とする学生が100分かけて真摯にお答えいたしますので、現在お困りの方、法律関係で相談したいことがある方、是非この機会にお越しいただければ幸いです。法律に関係するどんな相談でもお受けいたしますが、円滑な運営のため、法律相談にいらっしゃる方には事前の予約をお願いしております。「自分の抱えている問題が法律に関する問題なのかわからない」という方、「こんな相談でも受け付けてもらえるの?」という疑問をお持ちの方も、まずは03-3814-6378までお電話を頂けるようにお願いします。
※当日枠もございますので予約なしで会場にきていただくことも可能ですが、ご予約のない状態でご来場された場合、人数や時間の都合上相談をお受けできないこともございます。
1. 受付 まずは受付ブースまでお越しください。所員がご案内いたします。
2. 相談 お客様の相談内容について詳しく伺います(約30分)
3. 検討 所員が問題を検討します。その間、お客様には別の場所でお待ちいただきます。(約40分)
4. 回答 検討の結果をご説明いたします。
2011年7月30日(土) 10時~16時 相模原教育会館(Webサイト)
住所: 神奈川県相模原市中央区富士見町6-6-13 地図
TEL: 042-758-2190
2013年8月4日(日) 10時~16時 小田原市川東タウンセンターマロニエ(Webサイト)
住所: 神奈川県小田原市中里273-6 地図
TEL: 0465-47-1515
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東京大学法律相談所は、東京大学の学園祭である五月祭において、毎年模擬裁判を上演しております。今年は63回目を迎え、この模擬裁判はつねに東京大学法律相談所とともにある行事といえます。
模擬裁判の長所を挙げるとすれば、学術と娯楽、双方を両立させていることのように思います。題材を探して、法律上の争点をつくり、そして解釈を加えて判決文にする。この過程は8ヶ月以上にも及ぶのですが、所員自らの手で、妥協のない法律イベントを求めています。一方、演劇としても充実しています。キャスト陣は体づくりにはじまり、声の出し方、演技練習と、役者並みの準備をもって本番に臨みます。舞台効果も、先輩から後輩へと引き継がれたノウハウを生かし、ステージをさらに盛り上げます。法律問題に着目するもよし、演劇として見るもよし、お客さまそれぞれの楽しみ方ができる模擬裁判に、ぜひお越しください。
模擬裁判の後には、交流会が予定されています。本番で出された判決についての質問ブースなど、模擬裁判をより深く楽しめる企画から、模擬裁判とはまた違ったお楽しみ企画までございます。どうぞ、よろしくお願いします。
日時:2012年5月19日(土) 9:00開場 9:30開演
場所:東京大学安田講堂(入退場自由)
あらすじ:
痴漢の冤罪をかけられ、社会的地位を失った女子高校教師が、犯人の疑いをかけた女性に対して不法行為に基づく損害賠償を求める訴訟を提起した――。冤罪で社会的地位を失った原告である男性に何らかの救済がなされるべきだという主張と、そうだとしても痴漢を捕まえた女性にその責任を負わせるべきではないという主張とが衝突する。刑事手続において容疑が晴れたとしても、世間的な汚名までは晴らせないのではないか?冤罪により損害を被った原告を民事裁判によって救済することはできるのか?日本の司法制度の限界を描いた模擬裁判。